お子さまが人の話をきちんと聞かない、学校の授業をちゃんと聞けているか心配だということ、よくありますよね。
特に小学校の1年生から4年生のお母さんを中心に、面談をさせていただくと、必ず出てくる話題です。
勉強だけではなく、「早くお風呂に入ってね!」といったときにも、「うん〜。」と返事だけ適当にして、全然入ってくれなかったり、悪いことをして叱ろうとするときに、話を最後まで聞いてくれないと悩まれたりすることも多いです。
もし、この「人の話を聞けない」状況を変えて、お子さんが「人の話を聞ける」ようになると嬉しいですよね!
今回も、お子さまが「人の話を聞けるようになる方法」のうち、本で取り上げられているだけではなく、現役で塾を経営、小中学生を指導している私が使ってみて、「使える!」と思ったものを3つ紹介します。
特に3つ目に紹介するものは強力です。
3つ目では、子どもが話をきくようになる『心の道具』という魔法の道具を紹介します。誰もがすぐに無料で作ることのできて、子どもが話を聞いてくれるようになるとっても便利な道具ですので、ぜひご覧下さい。
子どもが集中して話を聞けない理由
それは、大人のように見る、聞く、話すの切り替えがまだ出来ないからです。
なので、話をする大人の側から歩み寄って、見る、聞く、話すの切り替えをしてあげましょう。
じゃあ、どうすればその切り替えをしてあげられるのか、切り替えを身につけてくれるのか、3つの方法をお話しします。
聞く態度を見せてあげること
まず、話を聞くのに大切なことは、聞く態度です。
そもそも、子どもが人の話を聞く態度とはどこで育まれるのでしょうか。
それは、大人の聞く態度を写したものだと言えます。
ですから、親が子どもの顔を見て話を聞くところから始めましょう。
これは私の経験だけではなく、22ヶ国語に翻訳された名著『子どもが育つ魔法の言葉』の著者ドロシー・ロー・ノルト博士が『子どもは親を手本にして育つ。毎日の生活での親の姿こそが、子どもに最も影響力をもつ』と言っています。
ということで子どもの話を聞くときには出来ればながら聞きをしない、ましてや背を向けて聞いてはいけないのです。
子どもの学びとは学校だけではなく、ご家庭でも行われているということを意識しておきましょう。
読み聞かせをすること
小学校低学年から中学年のお子さまであれば、読み聞かせが効果的です。
お子さまにとって聞くだけの時間は退屈です。
しかし、楽しみながら聞くことの出来る読み聞かせは聞く力をつけることのできるチャンスです。
初めのうちは絵の多く、文が少ない絵本から初めて次第に長めの文章が盛り込まれたものに変えていくと、聞く力の持つ時間が長くなっていきます。
1つ目 親の聞く姿を変えること、
2つ目 読み聞かせを行うこと
を紹介いたしました。
それでも、お子さまがお話を聞いてくれないときに使える最終兵器をご紹介します。
『心の道具』です。
心の道具とは、児童の学習心理学が専門の心理学者『エレナ・ボドロヴァ』と『デボラ・レオン』が発明したツールです。
家庭で聞く力が育たなかった子どもたちへ向けて『ツール・オブ・ザ・マインド』というプログラムを開発したのです。
このプログラムでは『視覚』を用いて、自分が『聞き手』『話し手』であることを認識することができます。
用意するものは耳の絵と口の絵です。
インターネットで耳と口の絵を画像検索して印刷しても構いませんし、手書きしてもらってもOKです。
上の画像をクリックすると、拡大されるのでそのまま印刷して、ハサミでカットすればすぐに使えますよ( ´ ▽ ` )
例えば絵本を読む時は「読む」こどもの前に口の絵を、その他の「聞く」こどもの前には耳の絵を置くようにします。
すると自分は『話し手』なのか、『聞き手』なのかを自覚することができるようになるのです。
さらには、聞く力だけではなく、我慢をする自制心や学力の向上にも繋がります。
この道具は小学校はもちろん、幼稚園や保育園でも使われる強力なツールなので、お子さまがなかなかお話を集中して聞けないという場合は、ご家庭の日常から是非試してください。
まとめ
それでは、まとめを行います。
「子どもがお話を聞くようになる」誰にでもすぐできる方法は3つ、
1つ目は聞く態度を見せてあげることです。
子どもは親の姿を写す鏡と言われることがあります。
いつも忙しいのでお子さんのお話を1から10まで顔を見て集中して聞くことは大変です。
しかし、その分お子さんも人の話を聞いてくれる人になってくれます。
2つ目は読み聞かせを行うことです。
まだ、読み聞かせで喜んでくれる小学校3年くらいまでならこの方法がおすすめです。
3つ目は心の道具です。
人の話を聞かずに勝手に話し出してしまう、人の話を聞いていられないという子には、耳と口の絵を書いた2種類のカードを用意してあげましょう。
保育や学校現場で使われる強力な方法なので、試してみてください!
それでは、次回の記事でもお会いしましょう!