「子どもに話を聞かせる」5つのテクニック【小学生・中学生】

お子さんに話をしたいと思っても、すぐに反抗されて話ができない、伝えたいことが伝えられないということありますよね。

「お母さんの言うことを聞きなさい!」

「うるさい!話しかけんといて!」

このようなやりとりは小学校中学年くらいからのご家庭でよく見られます。

今回は「子どもに話が伝わる」5つのテクニックというテーマのお話です。

このチャンネルでは、子育てを頑張るお母さまに、現役の塾経営者である私が本などで勉強した上で、実際に数多くのお子さんを直接指導して「効果がある!伝えたい!!」と思ったお子さんとの接し方や、学習受験に関する情報をお伝えしています。

お子さんに物事を伝えるとき、特に注意したいとき、直して欲しいことを指摘するとき、お母さまの言い方によってはかえって反感を買うだけでなく、お子さんとお母さんの両方の自尊心まで損なってしまうことが研究で分かっています。

アメリカの心理学者アデル・フェイバとエレイン・マズリッシュが10年以上の月日をかけて親子向けのワークショップを行いました。その中で、5つのテクニックで親からのメッセージが効果的に伝わりやすくなることがわかりました。

これらのテクニックによって親子関係をより良くしたり、大人同士のコミニュケーションを滑らかにすることができますので、是非最後までご覧ください。

目次

「ありのまま」を伝える

1つ目は

「ありのまま」を伝えることです。

例えばお子さんがいたずらをして、コップに入った飲み物をこぼしたときになんと言いますか?

「何やってんの!」

「何回言ったらわかるの!?」

「だから言ったじゃない!!」

とつい言ってしまうのではないでしょうか。

実はこの声かけはお子さまの反抗心を掻き立てます。

お子さまは、指摘に対して反抗的になります。

じゃあ、どうすれば良いのか。

そこで、ありのままの起こったことを伝えるのです。

これはテストの点が悪かったときにも使えます。

起こったことをありのままに伝えると、お子さんが考える余地ができるので、自分の頭で問題解決の方法を探ろうとしてくれます。

飲み物をこぼしてしまったら、「飲み物がこぼれちゃったね」と伝えてあげるのです。

まずは自分で片付ける方法はないか、次にこぼさないようにするにはどうするか、段階を踏んで考えてくれます。

テストの点が悪かった時はなおさらそうで、点数を見た段階でお子さん自身の反省は済んでいます。親があれこれ責め立てる必要はありません。

〇〇点だったね。前から何点下がっちゃったね。勉強時間は1日〇〇分くらいやっていたね。と言う具合です。

するとしばらくして、勉強時間を伸ばす!とか、1日〇〇ページ問題を解く!

とか言ってくれることが多いです。

本当に賢い子は、自分で考え勉強する子です。

その力は日常生活から育まれるのです。

「情報」を与える

2つ目は

「情報」を与えることです。

こちらも責める言葉を排除して、今〇〇をやることでどうなるかと言うことをお子さんに伝えてあげます。

例えば、「服を畳んでくれると、お父さんとお母さんが1日気持ちよく過ごせるな〜」とか、「床には何もおかないようにすると、足が痛くなることもないなー」という感じです。

「こうすると、結果としてこんないいことが起こる」、「こうすると、どんな悪いことにつながる」というある意味無機質な情報という形で伝えてあげるのです。

こちらもお子さんに考える余地を与えてあげることができる上、目の前で起こっていることを冷静に見直すことができるので、解決の近道になります。

「一言」で言う

3つ目は

「一言」で言うことです。

なにかお子さんが悪いことをしたときや、嘘をついたとき、長々と話してしまうことはありませんか。溜まったものを吐き出すために長々話してしまう気持ちもわかります。しかし、そのあなたのお子さまにすることはおすすめできません。

この研究に深く関わっている児童心理学者のギノット博士も「堂々と語るには、簡潔さが必要だ」言っています。

もちろん、じっくりと話すことが悪いというわけではありません。

『一言で言う』この方法は同じ過ちやルール違反が繰り返されるときに有効です。

夜遅くまで家の中でうるさくしている時は、『夜は静かに!』家の中で走り回っているときには、『走り回るなら公園!』と言った感じで一言でビシッと決めてしまいましょう。

「気持ち」を伝える

4つ目は

「気持ち」を伝えることです。

お母さんも子育てをしていると、ご主人と過ごしていると様々な感情が生まれることと思います。

『嫌な気持ちになる』『困る』『悲しい』こんな気持ちが生まれることでしょう。

しかし、家族天満を守るために気持ちを押し殺しているお母さまが多いことも知っています。

そんな時は素直に伝えてしまいましょう。

ただ、感情を伝えるであって、感情的に伝えると言うことではありません。しかも、なぜその感情を抱いたのかを具体的に伝えるのです。

『お掃除をしたいから布団を畳んで欲しいと言ってるのに、誰も畳んでくれていなかったから悲しくなったわ。』

とか、

『妹の〇〇ちゃんのおむつを変えたくて困ってるんだ。パパを手伝って、玉ねぎの皮を剥いてくれないかな?』

と、こんな具合です。

そうすることで、親御さんのメッセージが伝わるのはもちろんですが、お子さんもお母さん、お父さんに対して自分の気持ちを伝える方法を学んでくれます。

「メッセージ」を書く

最後、5つ目は

「メッセージ」を書くことです。

今まで紹介した4つのことは、声で直接伝えるものでしたが、最後の1つは視覚、つまりお子さんの目を使わせてメッセージを伝えます。

「何度言葉で伝えてもダメだ!」と言うときに試してください。

ポイントはお母さまから、手紙を直接渡したり、ここに書いてるから見ろ!と伝えるわけではありません。

お子さんが普段使う場所で、お子さん専用の場所でないところにメッセージを書いて貼っておきます。しかも、できるだけそのメッセージと関連性のある場所に貼るのです。

例えば、服をちゃんと畳んで欲しいと言う時は、お子さんが服を脱ぐ部屋の壁やドアのところに、

「お母さんが喜びます!」

「・服を畳む」

「・〇〇に服を片付けておく」

と書いておくのです。

このメリットは、お子さんの自発的な行動を促せるだけではありません。

メッセージを書いて貼っているだけなので、お母さんの体力や精神をすり減らすことがなくなります。

今回のまとめ

それではまとめを行います。

今日お伝えしたい、子どもに話を聞かせる5つのテクニックは、

1つ目は

「ありのまま」を伝えること

2つ目は

「情報」を与えること

3つ目は

「一言」で言うこと

4つ目は

「気持ち」を伝えること

最後、5つ目は

「メッセージ」を書くこと

でした。

是非、この後から息子さん、娘さんとの会話で試してみてください。

それでは、次のお話でお会いしましょう!

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