『なぜ僕らは働くのか』池上彰著は親子ともに読んでほしい一冊

働くって何か、子どもに説明できますか?働くって何か、友達に説明できますか?

まだ働くって言うことを経験したことないし、勉強も働くことと関係してるのかな?

こんな難しいテーマにも、マンガと分かりやすい説明が交互に出てきてサクサク読めるのでお子さま、親御さんの両方にオススメできる1冊を紹介します。

なぜ僕らは働くのかには子どもたちが将来幸せになるために考えて欲しいことが短い章ごとにまとめられています。

一章ずつが短いので、本が苦手なお子さまに(もちろん大人にも)読みやすいことが、何よりオススメしたいポイントです。

仕事については、会社員になる人が割合としては多いので、内容もどこかの企業で働くことを前提として書いています。

当然、勤め人のみを内容にしておらず、これからの時代に増えていく会社経営者や個人事業主、フリーランスとしての働き方も書かれています。

さらに、社会の仕組みが分かることで、どうやってその仕事が成り立っているのか、お金が回っているのかを分かりやすく解説しています。

まだ将来の夢が定まっていない人にも、夢がないことを問題だと思う必要がないよ、普段から何に興味があって、社会をどんなふうに見れば良いよ!という切り口で解説があります。

目次

働くとはなんのためのことなのか

働くって何だ ということに対して池上彰さんは一番初めに答えを出しています。

『仕事とは誰かの役に立つこと』

人の繋がりは仕事の繋がり、世界の繋がりは仕事の繋がりという言葉に触れることからこの本の本編は始まります。

お金とは何かを考える

お金を払うことは『ありがとう』を伝えること。池上彰さんはこのように表現しています。

これも、子どもにわかりやすい例えですね!

働くと言うことを考えると、お金のことは大人になると絶対に避けられない問題です。

なのに、子どもの時にはあまり触れられることなく大人になっていきます。

生活にはどれくらいのお金を使うのか、生涯でどんな出費があるのか、お金にはどんな使い方があるのか、大人も答えることが難しいこのテーマも、漫画と分かりやすい解説で明解に書いてあります。

正直、大人の方にも読んで欲しいくらいの内容です。

好きを仕事にする思考法

好きを生かせる仕事は一つだけではない。

例で出ているのはサッカー選手。

お子さまがプロ選手になる!と言った時にどんな返しをしているでしょうか。

親も無理だ!とか言ってしまっていませんか。

たしかにプロサッカー選手になれるのはほんのひと握りの人です。しかし、サッカー選手への夢があれば、それを目標に勉強や部活を頑張ってくれることもあります。

実際に成長して、プロサッカー選手じゃなくても、関係できる仕事は山ほど有ります。

例えばサッカー日本代表の本田圭佑

サッカー選手として有名ですが、その後にもサッカーに関わり続けるためにたくさんの活動・仕事をしています。

監督、子どものサッカースクール運営、サッカークラブの運営、投資家、テレビ出演、広告出演など多岐に渡ります。

この本では宇宙飛行士やタレント、マンガ家、プロゲーマーといった子どもたちが夢にあげる代表的なものをあげて、関連する仕事がどんなものがあるかを紹介しています。

サッカー選手になりたい! そんなの無理だ!じゃなくて、一旦認めてあげて、将来の選択肢も提案できればいいですね❗️

ゲーム好きな子にはこんな風に考えては?

好きの理由を子どもたちが分析して、将来進める可能性を広げられる。と言う観点も書かれています。

現在は将来の夢はないけど、好きなことがあればそこから夢を見つけることもできる!という書き方です。

得意なことは何かからも同じようにどんな仕事につながる可能性があるかも…。と考えると、今夢がないという心配が少し減りますよね。

また、夢はないけどもゲームが好き!料理が好き!という子どもたちは、なぜ好きなのかという考え方をイラストを使って自己分析できるような紹介がされています。

会社に入るだけじゃなくて、終身雇用制度が崩れた現代の仕組みに合わせて転職などの切り口にも触れています。

好きだから働き始めて、違うなって思うことがあるよ。

そんな時には転職や起業をすることもできるよ!なんてことにも触れているのです。

幸せに働くこと

幸せに働くってなんだ。ということまで話は進みます。

お金があればしあわせなのか?

大人も子供も、仕事は誰かの役に立つことという目線を持って、様々なことに好奇心を持って日々過ごすことが大切です。

さらに学生では勉強に対して同じことが言えるのではないでしょうか。学校や勉強ってなんのためにするのか。そもゴールは明確に見えていなくても、方向性や、将来の選択肢が見えていることが大切です。

正解なんてない。でも、知識があればある程度の方針をもって生きられる。

その知識を大人にも子どもにも納得させてくれる一冊です!

目次